【1月20日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が19日夜、シリア東部デリゾール(Deir Ezzor)で拉致した民間人約400人のうち270人を解放したと、在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が述べた。

 シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、女性や14歳未満の子ども、高齢者らが、シリア政府とつながりがあるかどうかを判断する尋問をされた後で解放された。

 ISは現在も130人の民間人を拘束しているが、その大半は若者や成人の男性だという。ラフマン代表は、「(尋問で)シリア政府と無関係だと分かれば彼らも解放されるだろう」と述べている。

 ISは16日、デリゾールを多方面から一斉に襲撃。ISの戦闘員数十人が自爆攻撃を行い、政府側の拠点を攻撃した。ISは現在、デリゾールの6割を掌握しているが、周囲の町を制圧しながらさらに同市の包囲を強化している。(c)AFP